みなさんこんにちは。いつもお読みいただきありがとうございます。
さて前回から少しやってみたかった「マーケティング」についてお話していく連続企画ですが、今回から本格的に解説していきたいと思います。
まだ、本企画の連載内容や目的を読まれていない方は、こちらの記事からご覧ください。
マーケティングとは?
さて、早速ですがマーケティングについて解説していきます。
マーケティングと聞いて何を思い浮かべますでしょうか?
- 新規市場の市場調査などのリサーチ?
- TVCMで華やかに告知をして、認知を取ること?
- SNSでPRして、バズらせること?
- 新商品開発をすること?
- 今なら10% OFFなどのセールスプロモーションを打つこと?
思い浮かべるとこのくらいでしょうか?
これら全て正解ですが不正解でもあります。
なぜなら、マーケティングとは「売れる仕組みづくりをするための、一連の活動」だからです。
差別化できるポジショニングを作り出し、Marketを創造することで、顧客に対して付加価値を生み出し、利益を継続的に生み出す活動全体と捉えると良いです。
リサーチ、広告宣伝、売り込みだけでないということを理解いただければと思います。
つまり上記の活動のマーケティング活動の一部として捉えるべきで、マーケティングは一連の活動全体として捉えるべきというのがマーケティングを理解するスタートポイントになります。
ただ、はじめに言うと、マーケティングということが日本語に翻訳されずにそのまま入ってきていることからわかるように、非常に複雑で、且つ曖昧で、誤解される領域です。
そのため、私はいわゆるマーケティングというものをビジネス的な視点で解説していきますが、正解ではなく、1つの考え方くらいに理解していただけると助かります。
どれが正解とかではなく、自分なりに定義をすることで、ある時代ある業界に求められる活動を持続的にドライブしていけることに繋がると思います。
ドラッカーから紐解くマーケティングマーケティングの目的とは?
有名なピーター・ドラッカーはマーケティングの究極のゴールは
「Sellingを不要にすること」と定義しています。
つまり最終的には営業活動を不要にすることを指しています。とはいえ、これは究極のゴールとなるため、こちらがプッシュをしなくても顧客が自然と製品・サービスを求める構造を作り出すこと=つまり売れる仕組みづくりをするための、その過程の全ての一連の活動全体(市場調査〜最終顧客までの販売等)がマーケティングと言えます。
戦略としてのマーケティング
しかし、上記は正解でもあるし、理解しとくべき概念なのですが、実務者から言わせると多少理想論的な部分があります。戦略をたててしっかりと活動をすることが大事ということは正解です。
では、なぜ戦略が必要なのでしょうか?
これは資源が限られており、戦略的に配分・投資をしなければいけないからです。
資源が無限にあれば困ることではないのですが、金・人・モノを最適配置して、売上を伸ばすことが企業の命題なために、勝てるマーケットを創造し、戦略的に投資し勝てる確率を上げることが求められます。
このため、勝率を上げるためにマーケティングは戦略に落とし込むためにあらゆるフレームワークがあり、多面的に見て、もれなくダブりなく(MECE)検討していくことが求められるのです。例えば下記のフレームワークが一例ですが、いずれも市場環境を網羅的に理解し、分析するためなのです。
<フレームワーク例>
- 4P(Product、Price、Place、Promotion)
- STP(Segmentation、Targeting、Positioning)
- SWOT分析(Strength、Weakness、Opportunity、Thread)
- 3C分析(Customer、Company、Competitor)
ビジネスでのマーケティング=付加価値・利益創出
ここまで来ると、具体的に誰に何をどのように(Who、What、How)伝えたり、攻めていくかが明確になります。そうなってくると実務的な視点で見ると、各部にマーケティング活動の一部として進めることができるのです。
ここまで来た結果、ある人がマーケティング・リサーチをしたり、代理店とプロモーションの方向性を議論し、メディア投入などを企画するなど、普段皆さんが意識しているような具体的な活動につながってるかと思います。しかし、ここでも忘れてはいけないのは、売上を上げる=売れる仕組みづくりをするための、一連の活動の一部ということです。
つまり、ビジネス上では、顧客が求めるように商品やサービスの付加価値を生み出し、売上につなげる活動となるのです。
例えば短期的に値引きをすると、その週や月の売上はあがります。これを声高らかに自慢し、「俺はマーケティングをしている」と言ったら世界中のマーケターから笑われます。翌月の売上は下がることは明白ですし、一度値下げをすると顧客はもう安い値段でしか買わなくなり、ブランド力も下がり強力な顧客をつけることも難しいでしょう。
なので、ブランディングをすることで、高く、何回も買ってもらうマーケティング活動が近年も求められているのです。
(箸休め)マーケティングの歴史
さて、ここまでマーケティングは売れる仕組みづくりのための一連の企業活動全体と何度もいってきましたが、なぜこんなにも曖昧な表現がドラッカーの時代から、はたまたコトラーまでもが言っているのでしょうか?
それは歴史的にマーケティングの中身が変わり、求められるものが変わってきたからです。
マーケティング1.0:製品志向(シーズ)(1900年〜1960年)
産業革命後のいわゆる大量生産・大量消費の時代です。昔は良いものを安く作れば売れる時代だったため、大量に作ることに重きを置いたマーケティングでした。そのため、市場を正しく理解し、なるべく売れる良いものをたくさん作るという『製品志向=製品販売を目的とする製品管理』がメインのマーケティングとなり、4Pの手法が登場したのもこの時期になります。
マーケティング2.0:顧客志向(ニーズ)(1970年〜1980年)
しかし、次第に生産能力過多になり、経済も豊かになったことで、顧客の買い手のパワーも強まりバランスが取られてきました。結果、各社の生産力も上がり、似たような商品が市場に溢れることになり、価格競争も進みます。そういった状況のなかでは、顧客が自分のニーズに当てはまるものを選択するという消費が始まったのです。売り手優位の「ただ安い商品を作れば売れる」という時代は終わりを告げ、顧客の「ニーズ」をしっかりと見抜き、「差別化」することが求められるようになりました。結果的にSTPの設定が大事になり、よりマーケティングを戦略的に捉える重要性が高まったのです。
マーケティング3.0:人間志向(ソーシャル)(1990年〜現代)
現代に向けては更に、市場の成熟は進み、「コモディティ化」してきています。また、ここにきてSNSやWebの発展、世界的な環境問題などのあらゆる課題が顕在化してきました。溢れる情報の中で、顧客は優れたものだけではなく、企業の姿勢やヴィジョンを重視し「共感」できるブランドを選択することが進んでいます。結果的に「世界をより良くする」という企業姿勢や社会貢献がマーケティングにおいても重要視されます。フェアトレードなどを掲げるのもその一環です。つまり、①ブランド②ポジショニング③差別化をしっかり見つめなすことで、「なぜ我々が存在するのか」というブランド・アイデンティティをしっかり持つことで、顧客や社会と「共生」しブランドを「共創」していくことが、最終的には評価されるということに繋がるのです。
マーケティング4.0・・・この話はまた今度。
まとめ
マーケティングとは、「売れる仕組みづくり」の一連の活動全体を指す。
歴史的にマーケティングの役割は進化している。
短期的な売上でなく、中長期でのブランディング・差別化も重要。
限られた資源を効率良く配分するためにマーケティング戦略が必要。
少し、勢いで書いてしまっている点もあり、言葉が稚拙で分かりづらい部分があるかとも思いますが、適宜読み直してアップデートします。これで、なんとなくマーケティングってリサーチとプロモーションだけじゃないんだな!と体系的な部分を理解してもらたら嬉しいです。
今後は、とはいえ実際の会社でのマーケティングとは?どうやって売上伸ばしてブランディングするのかなども記事化していきたいと思います。
最後までお読みいただきありがとうございます。
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