※5月10日追記:利益確定し、第二波を見据えて傍観中
先日のANAの決算を受けて、JALも下がることを予見し数千円の利益で確定し逃げました。これが功となり、今はまだ下がるのではないかと傍観中です。
当初見据えていたGW明け、6月前後の底値に向けて観察していきたいと思います。

5月頭時点での考察:過去ログとして参考にどうぞ
何かとやばいと言われている航空産業。
9割の減便がニュースとなり、JALの株価は一時4000円前後だったが、2000円を割り込むレベルまで下落。同じく大手ANAも3500円前後の株価から2400円を割り込むレベルへ下落。
世界的に見るとすでに4社が潰れている中、JAL、ANAは生き残ることができるのか?
そんな航空産業のやばさを分析し、自分なりにJALの株を今購入するに至った理由を書きたいと思います。自分でもドキドキしながら、今の時点では少し時期尚早か?と思いながら買いましたので、その思考を整理させていただきます。
また、このタイミングで株を購入する上での僕の基本的な考え方、スタンスや考察は1つ前の記事で説明してますので、まずはそちらを読んで頂いてからのほうが、今回購入に踏み切った理由がわかるかと思います。

JAL購入に至った理由。最悪損切りでの仕込み。
まず、私が散々GW明け〜6月が最安値であると予想しているにも関わらず、連日の急騰で1900円レベルでもJALを購入に踏み切ったかまとめます。
- 他の株のポートフォリオで上がっている銘柄が増えてきて精神的余裕が出た
- すでに十分割安であること。逆にこれ以上下がるときはやばい時。
- 上がるときは急騰すると睨んだ。
- JALの資金繰りからして倒産はまだ無いと判断したから
- 仮に倒産したとしても、5月末で損切りを判断するために仕込みを優先した
上記が簡単にJAL購入に踏み切った理由です。
個人的にも今の情勢では割高だと感じてますし、まだ下がるのではないかと睨んでます。
ただ、個人がどれだけ正しい分析をしても、群集心理が反映されるのが株価です。
その結果、やばくなったら損切り、このまま上がってくれたらラッキー、ただでさえ割安なので、倒産さえしなければ必ず復活するだろうということで買いました。
航空産業の何がそんなにやばいのか
なぜ、購入に踏み切ったかを語る上で、なぜ航空会社が苦しんでいるかおさらいです。これは圧倒的に固定費が高いからです。
9割減便で、乗客数も限りなくゼロに近い航空産業はまさに収益がゼロです。
<航空会社の固定費>
- 人件費
- 航空機のリース代
- 空港使用料
このように、航空産業は売上の約半分以上は人件費や航空機のリース代金といった固定費に充てられる、高コスト体質なのです。
意外と知られてないが航空機はリースがほとんどなので、使っていなくても航空会社はレンタル料といった月々の支払いは発生します。節約できるのは飛ばないので発生しない燃料代といったところです。
<航空産業のキャッシュフロー試算>
航空会社の収入は月平均で約1000億円と言われています。
ここから毎月1/3〜半分の300億〜500億円が固定費として捻出されるとなると、3月と4月ですでに、一か月分蒸発していることがわかります。
ちなみにANAが1〜3月で約570億の赤字を発表しましたが、これは個人的には単月赤字なんじゃないかと考えています。そしてその数字は上記の500億円となんとなく近い数字ですよね。
ANAの方が海外の便数が多いということで、3月はほぼ売上がたたなかったんだと思います。
仮にですが、超ざっくり上記の前提を使用し、毎月500億円赤字になるとします。
仮に少し前にニュースで報道された手元資金+コミットメントをもとに資産状況で見てみます。
JAL:4000億円程度
ANA:5500億円程度
上記に仮定したとしても、このまま同規模の減収が続けば、早くて6ヶ月、もっても12ヶ月です。
この高コスト体質が5月末までにほとんどの航空会社が潰れると言われている理由です。
倒産=紙くずにならなければ買いだろう
繰り返しになりますが、上述の通り、想像以上に航空産業はやばい状況です。
株を購入するとしても相当なリスクがあります。
昨今の経済情勢を見ると、どこが底値か見定めるのは至難の業です。すでに多くの大型優良株がバーゲンセール状態ですが、みんなが買いに踏み切らないのには理由が大きく2つあるからだと思います。
<買わない理由>
①まだ底値じゃないと思っている
②倒産して紙くずになるかもしれないと懸念している
特に、航空産業は①の理由から買うタイミングを伺っていたのですが、ここに来て②のリスクというのが顕在化してきました。
そうなると個人的には次の底値に繋がるタイミングは経営的に危機的状況となる情報やニュースがリリースされた瞬間なのではないか?という仮設が自分の中で生まれました。
そうなると、株価は下がるときに一気に下がる。
そしてそのタイミングは倒産に向かう時なのではないか?と思ったのです。
では、JALの株価が復活するタイミングはいつか
上記を踏まえて、潰れさえしないことが確定し始めると、どんなに業績が悪くても株価は戻ると信じている人が多く、人気のJALは株価が上昇し始めると思います。
つまり、
これ以上下がる時=お買い時な割安=経営的にやばい
割高かも=上がり始め=経営的に潰れない目処がたった=買うには遅い
という構図になると考えました。
なぜかというと、株価が逆に上がるタイミングを考えてみるとわかります。
<具体的にJALの株価があがるタイミング>
- 多額の資金サポートがおりて、潰れる懸念がなくなる
- 段階的に経済が再開し国内便が飛ぶ
- 海外渡航規制が部分的に解除される
上記を踏まえると復活できるかもと思わないと人は買わないので、自分が買うぞ!と思った頃には上記の好材料が出たタイミングとなり、すでに株価は上がってしまうのではないでしょうか?
逆にさらに割安を求めて下落したタイミングというのは上記の好材料が見込みがないとされたときではないかと思ったのです。
結果的に、、、
次の暴落時には落ちるナイフ握らされるになるのではないか?
上がる可能性があるなら今仕込むべきではないか?
と、考えて、ゲーム理論的に考えても、十分割安だが潰れはしないだろうと仕込むタイミングは今でも悪くないと判断しました。
JALが潰れないと考える理由
ここまできて、底値が訪れるときには経営危機という考えを述べたが、では、買うに至る程の回復する見込み=潰れないという材料はあるのだろうか?
ここからは個人的な希望的観測を多分に含みますし、未来なので完全な予測です。
ただ、個人的には潰れない算段が高いのと、最悪損切りを前提に考えています。
政府からの資金提供などのサポートの可能性
安倍晋三首相は1日の参院決算委員会で、航空路は経済の基幹インフラであり「毀損(きそん)されてはならない」と支援の意向を表明しています。菅義偉官房長官も同日、経済対策で「資金繰りなどでさらなる支援を検討している」と話しています。
また、個人的には国内の便数が多く、量より質を重視するJALの方が、この影響下での経営は得意なきがしています。
しばらく海外への渡航が禁止されるが、国内でこれ以上経済活動をストップさせるわけには行かないとなった場合、国内便のみは段階的に再開するのではないでしょうか?
また、そうなると感染経路を把握し、手を打ちやすくするために、政府が認めた移動手段のみを使用するように促す可能性もゼロではないです。
そうなるとANAよりJALの方がまだ優勢なのでは?と考察してます。
ドイツの経済活動再開といった海外の動きからの予測
感染者以外の死者を出すことになるため、経済活動を再開せざるを得ない状況というのも、また事実です。
海外に足並みを揃えて経済活動を再開させる目処が少しづつたっていることもあり、まずは海外路線よりは国内路線で再建していくことが予想されます。
ANAは海外への便数が多いということでリースの便数も多いです。
先程も述べた固定費という観点でも少し厳しい状況なのは否めないです。
格付け評価から倒産確率を逆算してみると?
ANAのデータになりますが、、、
企業の信用力を予想して売買するクレジット・デフォルト・スワップ取引では、ANAの倒産に備えた保証料率(5年物、IHSマークイット)が2月後半から急上昇、一時約1.6%を付けました。
これは約逆算すると5年以内に破綻する確率が約10%という倒産リスクになります。
これを高いと取るか低いととるかですね。
しかし、余談は許さな状況だと思いますし、いくら政府が資金調達をサポートしたとしても、日本からの入国を許可する国が増えなければ一向に改善されないので、日々の情勢を見て的確に損切りをできる状態にしておきたいと思います。
JAL・ANAの未来はいかに資金調達できるかにかかってる

ここまでJALを購入する理由について書いたので、ANAよりJALの方がマシだと思われてしまったかもしれませんが決してそうではないです。
どちらも予断を許さない程、やばい状況です。
ANAに関しては1.3兆円の資金調達を要請しています。
500億円が月にかかるとすると約24ヶ月、丸々2年の長期戦を覚悟しての資金調達妖精ですよね。
ってわけで、今後潰れさえしなければ復活するだろうと思い、底値を見定めることに中止してきた航空産業ですが、、、今後はいかに資金調達できるか=潰れないかに焦点をあてて見ていきたいと思います。
くれぐれも上記を見て購入に踏み切るとかは無いように。
あくまで個人的な考察です。
まとめ
<購入した理由>
- すでに割安。これ以上、下がったら逆にやばいんじゃねーかと思った
- とはいえ、JALは潰れないかな?という希望的観測
- 海外便数などを考えるとJALの方が優勢に思えたから。
<考慮しなきゃいけないこと>
- 決して余談を許さない状況
- ANAもJALも優劣はさほどない
- 今後の資金確保の状況が戦局を左右する
分岐点はやはりGW明け、そして夏の旅行が可能になるかどうか

やはり、GW明けにも旅行という計画が立てられるかどうかが鍵をにぎるかと。
今後も購入した株について考察していきたいと想います。
コメント
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